愛することは難しいといわれます。
しかしそれ以上に難しいのは、愛されていることに気づくことです。
愛がこの世に無いわけではありません。
どれだけ多くの人の好意と配慮に支えられていることでしょう。
しかし、それに気づくには、私たちの心はあまりに自分本位に固まりすぎています。
 だから愛は、人を愛するより前に、人に愛されている自分に気づく反省の問題として、
まず出発せねばなりません。この反省に裏付けられない時、自己満足の偽善に陥るか、
挫折して絶望に陥るか、いずれにしても愛は退廃を免れません。

 

藤木正三(牧師 1927〜 『灰色の断想』より)

 

 

主はわたしたちのためにいのちを捨てて下さった。
それによって、わたしたちは愛ということを知った。

『新約聖書』(ヨハネ第一の手紙3章16節)

 

 

 

福音社『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』2007年3月号 今月の言葉より引用