老人は夢をみる

 

 老人が大切にされなければならないのは、長い間に蓄積されたその経験や知恵のためでしょうか。
そうではなくて、老人が弱く衰えているから、それだけのためでしょう。
 更にいえば、老人はその弱さと衰えの中で、私共が日々の生活で見落としている、
あるいは見ようともしない、人間にとって一番大切なもの、つまり人間が夢みなくてはならないものが、
思いやりであり、いたわりであることを示しているからでしょう。
 老人は人間の夢みるべきものを見ています。そして、全ての人に同じ夢をみるように、黙ったままで問いかけています。

 

 

藤木正三(牧師 1927〜 『神の風景』より)

 

 

 老人の顔は、その人生の詩であり、
 生きざまの総決算である。
 生涯を通じての考え方の集大成である。

 

マービン・トケイヤー(ユダヤ教のラビ 1936〜)

 

 

 

 

福音社『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』2007年9月号 今月の言葉より引用