B-Train製作記
その2

今回製作するアイテムは同じ車両が複数必要なため、パーツを型取りし、コピーすることにしました。そのため全てのパーツをバラバラの状態で作らなければなりません。ただ同じ形状のパーツはマスターを1個作ればコピーで対応できるので製作時間の節約に役立っています。通常のスクラッチ作業であればなかば強引に接着したり、パテ盛りで誤摩化したりも出来るのですが、今回はそれが出来ず、仮合わせ、仮組の連続となっています。


足周りの製作
1 シャーシフレーム
シャーシフレームは切り出した1ミリプラ板を張り合わせて作ったH鋼を組んでいきますが、後の型抜きを顧慮して内側を面一にしたところで寸法の間違いに気付き、修正を行い都合3回作り直しを行いました。極力歪みを出さないために専用のジグと製作中にアタリをとるための置台を作って誤差を防ぎます。当初はフロント部を別パーツ化していたのですが一発抜きが出来ると判断。歪み防止のため接着し一体化しました。


2 車輪
路上走行用車輪は35分の1で直径33ミリとなる巨大サイズ。肉抜き穴もあって、おまけにゴム部が均等に穴が並ぶ面倒な形をしています。その内側につく線路走行用車輪と合わせて一組の車輪となるのですが、路上走行状態と線路走行状態のどちらも作ろうと欲張ったため、パーツ構成が若干複雑になりました。
製作は1ミリプラ板を丸く切ったものを車輪の厚さに積層し、削り出しています。円の切り出しには今回DIY店で見つけたシャープペン型のケガキ針(900円)を使っています。金属などの表面にケガくための道具ですが、先端が非常に鋭利になっていてこれまで使っていたデバイダーよりもはるかに使いやすく、指が痛くなる事もありません。毎回このような円形切り出しをするたびに旋盤がほしいなと思うのですが、高価な事と使いこなすまでに時間がかかる気がしていつも断念していて、いつかは購入したいと希望だけで終わっています。
積層したプラ板で作った車輪はリューターに取り付けてヤスリをあてて形を整えていきます。
金属やすりと板に巻いた紙ヤスリを併用して形を整えていきますが、徐々に形を見ながらやらないと削り過ぎて修正に手間取ったり、作り直すはめに陥ることになります。荒削りが終了すると大きな段差にパテを盛り(金属用エポパテが強度があり、硬化時間が速く作業効率が良い)細かな傷などはタミヤパテをラッカーで緩く溶いたものを塗って消します。その後、120番から1000番程度の紙ヤスリで削って仕上げを行います。
路上走行用車輪の肉抜き穴の位置決めは円形に切り出す前にプラ板上で分度器を当てて中心角をもとに位置を決めます。穴は積層削り出し終了後、ドリルで穴を開けヤスリで形を整えてあります。本物は肉抜き穴の中央に支えがあるのですが、それは一体抜きがどうも不可能な気がしたので型抜き量産後追加工作することにしました。当方がたくらんでいる今回の車輛には最低でも車輪が34個必要となるので後工作が大変になりそうです。


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