vol.3心ときめく食材

ボローニャで二番目に暮らし始めたアパルタメント
は、となりがスーパーマーケットという好条件に恵
まれた。イタリアにはいくつか大型チェーンのスー
パーがあり、品揃えもそれぞれ微妙に違う。私は色
々はしごして、パンはここ、乳製品ならここ、パス
タソースはここ、なんて決めている。ボトルやビン
などの重いものはとなりのコナド(イタリアのチェ
ーンのひとつ)だ。まずは入ってすぐ、コーンフレ
ークスやビスコッティなどが並ぶ朝食のコーナーに
出会う。ジャムやハチミツなどもここ。

 

 

それからパスタのコーナー。何種類ものパスタのなか
には見たこともないような物もいっぱい。
その向かいにはパスタソース。ひとり暮らしだと結構
このソースのお世話になることも多い。牛乳やチーズ
が並ぶ乳製品のとなりは生パスタ。手打ちのパスタに
生ハムやチーズを詰めたトルテリーニはボローニャ名
物のひとつなのです。そのとなりには、お惣菜のコー
ナーもある。専属の店員さんが、肉やチーズを好きな
大きさに切ってくれる。少しでも新鮮でおいしい物を
求めるシニョーラたちでいっぱいだ。その向かいはワ
イン。ワインに目がない私が真剣に選んでると日が暮
れてしまう。

野菜、果物(こちらも種類豊富!)と通り抜けて、
目に止まったのが「マンジャモンド(世界を食べ
よう)」というコーナー。ここには即席の焼飯の
モトだのナシゴレンやカレー、メキシコのタコス、
日本の海苔や即席のお寿司なんかも売られている。
箱ににぎり寿司の写真がのっていて、横に本物の
す巻きまでついているが、7.5ユーロ(約900
円)も出して大冒険する勇気はない。こんな食べ
物のおいしいイタリアで一体誰が買うんだろう。
そう、イタリアの食べ物は本当においしい。おか
げさまで外国にいながら食事でこまることは全く
ない。市場やスーパーでは、この国の食文化の豊
かさをつくづく実感する。
心ときめく食材で、今日は何を作ろうか?

   

 

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