vol.4IL PASTO-食事の時間-

 

イタリアの食べ物はおいしい。今さらながらにつくづく
思う。日本にいた時から毎日パスタを食べてた私は、こ
の国でも相変わらず毎日パスタを食べている。あきるど
ころか、ますます好きになってきている。イタリア料理
は、手近にある食材で誰でも簡単にできる。作る労力に
比べて、出来上がりの立派さやおいしさが私たちを魅了
するのだと思う。料理を作るのはたいてい夜で、朝はミ
ルクたっぷりのカフェラッテとビスコッティ。バターと
ハチミツを塗ったバゲットやバナナなど。お昼はボリュ
ームたっぷりのサラダか、向かいのバールのパニーノ。
そのバールはパニーノの種類が豊富で、おまけに安くて
おいしいから、いつもたくさんの人でにぎわっている。
みんな立ったまま熱々のパニーノをほおばっている。

  

 

私が好きなのは、コトレッタ(チキンか牛肉のカツ)か、
トマトとモッツァレラチーズをフォカッチャというパン
の生地で包んだもの。ビールとよくあう。
夜はキッチンでパスタをゆでる。4〜5種類くらいのパス
タを常備していて、具によってその日の気分で選んでいる。
バジリコのペーストソースには、リングイネというちょっ
と平たいパスタをあわせる。手長海老のトマトソースなん
かにもこのリングイネはなかなかあう。ブロッコリをくた
くたにゆでて作ったソースには、オレッキエッテという丸
い平たいパスタをあわす。

ボローニャ名物のトルテリーニ(手打ちパスタに具
を詰めて丸めたもの)には、クリームソースかミー
トソース。かなり重たくなるから、この時ばかりは
セコンドはパスする。ボローニャに来てハマったも
のは、パルミジャーノ・レッジャーノという固いチ
ーズ。サラダにもパスタにも、食べる直前にこれを
すりおろしてふりかける。簡単で手近なイタリア料
理だけど、味に関してはこだわりたいから。

   

 

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